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Synth1で学ぶ!VCAの使い方


今回はVCAについて説明します。VCAは音量だけでなく、音の立ち上がりや余韻などを決める大切な場所になります。しっかりと使い方をマスターしましょう。

Synth1で見ると、下の画像部分の説明になります。
VCA編で説明する範囲

 

 

ENV(エンベロープ・ジェネレーター)


ENVは音に時間変化を与えるパラメーターです。使う対象によって、音量が変化したり音程が変化したりします。今回はVCAに使うので、音量が変化します。

シンセの基本編で見てもらった全体図で見ると、赤枠部分になります。
全体図「ENVをVCAで使う」

 

 

ADSRとは・・

ENVの時間変化はADSRで調整します。もっと細かく設定できるシンセもありますが、一般的に4つのパラメーターで成り立つものが多い。

A(アタックタイム)


打鍵後、最大音量に到達するまでの時間を決めるパラメーター。この値を高くすれば立ち上がりが遅くなり、低くすれば立ち上がりが早くなります。

D(ディケイタイム)


最大音量から減衰してSに向かう時間を決めるパラメーターです。この値を高くすればゆっくりと減衰し、低くすれば速く減衰します。

S(サスティンレベル)


ADSRの中で唯一音量調整できるパラメーター。ここで設定した値が減衰後の音量になります。つまり、鍵盤から手を離すまで鳴り続ける一定音量を決める場所です。

R(リリースタイム)


鍵盤を離してから音が消えるまでの時間を決めるパラメーターです。この値を高くすれば余韻が長くなり、低くすれば余韻が短くなります。

 

 

ADSRを設定してみた

文字だけでは伝わりづらいので、比較音源を用意しました。ADSRを調整することで、どのように音量が変化するかを一緒に見ていきましょう。

 

アタックタイム比較

まずは音の立ち上がりを決めるアタックタイムから見ていきましょう。
【基本設定「A=X、D=0、S=127、R=70」】

立ち上がりが速い音

アタックタイムとディケイタイムが0なので、打鍵と同時にサスティーンレベルで設定した音量で音が鳴ります。そして、鍵盤を離したタイミングで音が徐々に減衰していきます。

A=0は、すぐに音が鳴るピアノやドラムなどで設定することが多いです。

 

立ち上がりが遅い音

A=90なので、最大音へ向かって徐々に音が大きくなります。そして鍵盤を離したタイミングで音が徐々に減衰していきます。

A=90は、笛や立ち上がりの遅いストリングスの再現に使われることが多いです。

 

ディケイタイム比較

次は最大音から減衰してSへ向かう時間を決めるディケイタイムを見てみましょう。
【基本設定「A=90、D=X、S=40、R=70」】

減衰なしの音

A=90、D=0なので、最大音へ向かって徐々に音が大きくなり、最大音へ到達直後に減衰なしでサスティーンレベルになります。音は基本的に減衰するものなので、多少違和感がありますね。

減衰なしの音は、楽器の再現に向かないですが、シンセで効果音を作る時に使えます。

 

減衰ありの音

アタックタイムとディケイタイムが90なので、最大音へ向かって徐々に音が立ち上がり、最大音へ到着後、サスティーンレベルへ向かって徐々に音が減衰します。

音は減衰するモノなので、ディケイタイムは多くの楽器で設定することになります。

 

サスティーンレベル比較

続いて持続音の音量を決めるサスティーンレベルを見ていきましょう。
【基本設定「A=90、D=90、S=X、R=80」】

持続しない音

アタックタイムとディケイタイムが90なので、最大音へ向かって徐々に音が立ち上がり、最大音へ到着後、サスティーンレベルへ向かって徐々に音が減衰します。

しかし、サスティーンレベルは0に設定しているので、打鍵し続けても音は持続せず、リリースタイムも働きません。この設定は音が持続しないピアノやドラムの再現で使われることが多いです。

 

持続する音

アタックタイムとディケイタイムが90なので、最大音へ向かって徐々に音が立ち上がり、最大音へ到着後、サスティーンレベルへ向かって徐々に音が減衰します。

サスティーンレベルは60なので、打鍵し続ける間は音が持続し、設定したリリースタイムも効果があります。サスティーンレベルは持続音が欲しい笛やストリングスなどで設定することが多い。

 

リリースタイム比較

最後に鍵盤を離したときに発生する余韻を決めるリリースタイムを見ていきましょう。
【基本設定「A=0、D=0、S=127、R=X」】

余韻なしの音

アタックタイムとディケイタイムが0なので、打鍵と同時にサスティーンレベルで設定した音量で音が鳴ります。そしてR=0なので、鍵盤を離したタイミングで音がパッと消えます。

楽器は基本的に余韻があるモノなので、0に設定することはあまりありませんが、鍵盤を離せばスイッチのように音が消えるオルガンで使われることがあります。

 

余韻ありの音

アタックタイムとディケイタイムが0なので、打鍵と同時にサスティーンレベルで設定した音量で音が鳴ります。そして、鍵盤を離したタイミングで音が徐々に減衰していきます。

リリースタイムは127まで設定できますが、あまり値が大きいと余韻が長くなりすぎます。Rは高くても110辺りでとどめておくとよいでしょう。

 

 

以上でADSRの説明は終わりですが、同じ設定でも鍵盤を離すタイミングで音が変わるケースもあります。次の例を見てください。


左が通常通りの例で、右が途中で鍵盤を離したときの例です。S=0なので、通常はリリースタイムを設定しても余韻は発生しません。しかし、右のように途中で鍵盤から手を離せば、余韻が発生します。

 

最大音へ到達後に離した場合

A=90、D=0なので、最大音へ向かって徐々に音が大きくなり、最大音へ到達直後に減衰なしでサスティーンレベルになります。

しかし、サスティーンレベルは0に設定しているので、打鍵し続けても音は持続せず、リリースタイムも働きません。この例ではADSだけ働き、余韻なしでパッと音が消える感じになります。

 

最大音へ到達前に離した場合

A=90なので、最大音へ向かって徐々に音が大きくなりますが、最大音へ到達前に鍵盤から手を離します。すると、最大音へ到達後に働くはずだったDとSが無効になります。

しかし、鍵盤を離したタイミングで発生するリリースタイムは効果があり、余韻が発生します。この例ではARだけ働くカタチとなります。

 

 

ゲイン(gain)


音量を調整するパラメーター。Synth1には同じようなもの(vol)が左下にもありますが、これは最終的な音量を決める部分です。音量はゲインを使って調整しましょう。

 

 

ベロシティ(vel)


ベロシティに対する感度を設定するパラメーターになります。左一杯にまわすとベロシティが固定されて、打鍵の強さに関係なく、一定音量で音が鳴ります。右に回すほど感度が強くなり、打鍵の強さがベロシティに影響を与えます。

 

 

まとめ

今回はVCAについて説明しました。VCAは音の立ち上がりや余韻などを決める大切なセクションになります。しっかりと復習して、使い方を理解しましょう。

次回はVCF編①になります。お楽しみに

 


【Synth1で学ぶシリーズ】
Synth1を導入してみよう!
Synth1で学ぶ!シンセの基本
Synth1で学ぶ!VCOの使い方①
Synth1で学ぶ!VCOの使い方②
Synth1で学ぶ!VCAの使い方
Synth1で学ぶ!VCFの使い方①
Synth1で学ぶ!VCFの使い方②
Synth1で学ぶ!アルペジエーターの使い方


 

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