リバーブ「RoomWorks SE」の使い方講座_Cubase

Cubaseに標準搭載されているリバーブプラグイン「RoomWorks SE」は、難しい設定をしなくても空間の広がりを簡単に演出できる便利なエフェクトです。

そこでこの記事では、「RoomWorks SE」の各パラメーターの使い方と、設定によってどのように音が変わるのかを詳しく説明します。

この記事を読めば、「RoomWorks SE」の使い方が分かるようになるので、Cubaseでリバーブをかけたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

リバーブ「RoomWorks SE」の使い方

ここでは、「RoomWorks SE」の各機能について説明します。

PRE-DELAY（プリディレイ）

PRE-DELAYは原音が鳴ってからリバーブ音が始まるまでの時間を設定するパラメーターです。短くするとリバーブがすぐに加わり、長くすると残響が遅れて聞こえるようになります。

たとえば、数値を「50ms」に設定すると、原音が鳴ってから約0.05秒後にリバーブ音が加わります。

プリディレイの違いを聴き比べてみよう！

プリディレイを「30ms」と「400ms」に設定したピアノ音源です。最初の音源はプリディレイが「30ms」に設定されているため、原音のすぐあとにリバーブが加わります。

一方、次の音源では「400ms」に設定されているため、原音から遅れてリバーブが加わり、間に明確な空白が生まれます。

REVERB TIME（リバーブタイム）

REVERB TIMEはリバーブの持続時間を設定するパラメーターです。数値を上げると残響が長くなり、下げるとすぐに音が減衰します。

たとえば、数値を「5.00s」に設定すると、リバーブ音は約5秒かけて徐々に消えていきます。

リバーブタイムの違いを聴き比べてみよう！

リバーブタイムを「0.10s」と「5.00s」に設定したピアノ音源です。最初の音源はリバーブタイムが「0.10s」に設定されているため、残響がほとんどなく、音はすぐに消えます。

一方、次の音源では「5.00s」に設定されているため、余韻が長く続きます。

DIFFUSION（ディフュージョン）

ディフュージョンはリバーブ内の反射音の密度を調整するパラメーターです。値を上げると反射音が滑らかに広がり、下げると個々の反射音がよりはっきりと聴こえるようになります。

ディフュージョンの違いを聴き比べてみよう！

ディフュージョンを「0%」と「100%」に設定したピアノ音源です。最初の音源はディフュージョンが「0%」のため、反響音がバラバラに響き、粒立った硬い残響になります。

一方、次の音源は「100%」に設定しているため、反響音が霧のように溶け合い、滑らかでまとまりのある残響になっています。

LOW LEVEL（ローレベル）

LOW LEVELはリバーブ音に含まれる低音域のディケイタイム（減衰時間）を調節するパラメーターです。値を上げると低音の残響が長くなり、下げると早く減衰します。

ローレベルの違いを聴き比べてみよう！

ローレベルを「10%」と「400%」に設定したシンセベース音源です。最初の音源はローレベルが「10%」のため、低音域の残響が早く減衰し、全体的にスッキリとした響きになります。

一方、次の音源は「400%」に設定しているため、低音域の残響が長く続き、厚みと広がりのある響きになっています。

HIGH LEVEL（ハイレベル）

HIGH LEVELはリバーブ音に含まれる高音域のディケイタイム（減衰時間）を調整するパラメーターです。値を上げると高音の残響が長くなり、下げると早く減衰します。

ハイレベルの違いを聴き比べてみよう！

ハイレベルを「10%」と「400%」に設定したピアノ音源です。最初の音源はハイレベルが「10%」のため、高音域の残響がすぐに減衰し、全体的に落ち着いた響きになります。

一方、次の音源では「400%」に設定されているため、高音の残響が長く続き、明るく広がりのある響きになっています。

MIX（ミックス）

MIXは原音とリバーブ音の混ざり具合を調整するパラメーターです。数値を上げるほどリバーブ音の割合が増え、下げると原音の比率が高くなります。

たとえば、Mixを70%に設定すると、原音が約30%、リバーブ音が約70%の割合で再生されます。

ミックスの違いを聴き比べてみよう！

ミックスを「20%」と「80%」に設定したピアノ音源です。最初の音源はミックスが「20%」のため、リバーブは控えめで原音がはっきりと前に出ています。

一方、次の音源は「80%」に設定しているため、リバーブが大きく広がり、残響がより目立つ響きになっています。

まとめ

今回は「RoomWorks SE」の各パラメーターの使い方と、設定によってどのように音が変わるのかを詳しく説明しました。

RoomWorks SEはシンプルな画面構成で分かりやすく、リバーブ初心者にもおすすめのエフェクトです。この機会に基本を覚えて、リバーブを活かした音作りに挑戦してみましょう。

Cubaseの使い方講座では、プラグインエフェクトの解説をはじめ、さまざまな記事を公開しています。Cubaseの操作方法でお困りの方は、以下の記事もチェックしてみてください。

＜　Cubaseの使い方講座 TOP