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VCF編①(フィルターやカットオフ)


今回は音作りをする上で重要なフィルターやカットオフについて説明したいと思います。

1.カットオフ周波数
2.レゾナンス
3.フィルターの種類
4.3種類のローパス(LP12、LP24、LPDL)
5.スペクトラムアナライザーで見た各フィルター

 

Synth1で見ると、赤色で囲った部分になります。
<図1>VCF編①で説明する範囲

 

 

 

1.カットオフ周波数

<図2>カットオフ周波数

カットオフはフィルターのかかり始めを決めます。図3で見ると丁度赤点部分にあたり、つまみを右に回すほど赤点が右へ、左に回すほど赤点が左へ移動します。
<図3>ローパスフィルターのカットオフ

図3はローパスなので、右へ回すほどフィルターが開いて音を通し、左へ回すほどフィルターが閉じて音をカットします。

 

 

 

2.レゾナンス

<図4>レゾナンス

レゾナンスはカットオフ周波数付近の音を強調させるパラメーターです。このつまみを上げると、図5のように音がブーストされ、クセの強いシンセサウンドになります。
<図5>図3にレゾナンスをかけた例

図だけでは変化が分かりづらいので、レゾナンスをかけた例とかけなかった例の音源を用意しました。一緒に違いを確認してみましょう。

 

・レゾナンス無し

・レゾナンス有り

レゾナンスをかけると、シンプルなサウンドがクセの強いシンセサウンドになります。ただし、レゾナンスは音痩せやハウリングの原因になるので、かけすぎには注意しましょう。

 

 

 

3.フィルターの種類

<図6>フィルターのタイプ
図6-6.PNG
フィルターにはいくつか種類があります。ここでは代表的な4つのフィルターを紹介します。

 

ローパスフィルター

図6-7.PNG

<図7>ローパス

ローパスは低域を通して高域をカットするフィルターです。高域のキンキンとした耳障りな音をカットして柔らかい音色にしたり、音をこもらせたりするときに使います。

<ローパス使用例>
・高域をカットしてない音

カットオフ最大で全ての音を通すので、高域のキンキンとした音が耳障りに聞こえます。

・高域をカットした音

カットオフ(80)に設定。高域をカットしたので耳障りな音が消え、聴きやすくなりました。

 

ハイパスフィルター

図6-8.PNG

<図8>ハイパス

ハイパスは高域を通して低域をカットするフィルターです。ローパスとは逆の働きをします。ハイパスは軽いサウンドにしたい時や他楽器と低域でぶつかる時に使います。

<ハイパス使用例>
・低域をカットしてない音

ハイパスはカットオフ最小で全ての音を通します。今回はノイズ波形を使ってハンドクラップを再現しました。低域がハンドクラップらしさを出してくれています。

・低域をカットした音

カットオフ(90)に設定。低域をカットしたので軽いサウンドになりました。元はハンドクラップを再現したものでしたが、ハイハットらしい音色になりましたね。

 

バンドパスフィルター

図6-9.PNG

<図9>バンドパス

バンドパスは指定した周波数付近のみを通すフィルターです。それ以外の音をカットするフィルターです。これは高域と低域の両方がカットされるので、ローパスとハイパスを組み合わせたモノとも言えますね(^^)
またSynth1にはありませんが、バンド幅を変えられるシンセサイザーもあります!

パンドパスフィルターはあまり使用例がないので、使い方の説明にはかなり困りましたが
例えば「ローパスで高域をカットしたけど、低域もカットして音を軽くしたい場合」や
「ハイパスで低域をカットしたけど、高域もカットして音をこもらせたい場合」など
両方使わないと再現が難しいときに使用するとイイと思います!

 

バンドエリミネーションフィルター

(図6-10)
図6-10.PNG
synth1にはありませんが、指定した周波数付近のみをカットしてそれ以外を通すフィルターです。これはバンドリジェクトフィルターやノッチフィルターとも呼ばれ、バンドパスとは逆の働きをするフィルターになっています。

指定した周波数付近のみをカットするため、他のフィルターのように音色に大きな変化は与えませんが
他の楽器と音域がぶつかる場合やハウリング対策など音響補正用として使われることが多いです。
またバンドパスフィルターと同じようにバンド幅の設定を変えることも可能です。

 

 

4.3種類のローパス(LP12、LP24、LPDL)

ここでは先ほど紹介した3種類のローパスについて説明します。まずはLP12とLP24の違いついて説明するので、図11を見て下さい。
<図11>LP12とLP24
図6-11.PNG
フィルターには「LP12」や「LP24」のように、フィルターの種類と数字がセットになっています。
「LP12」のLPはローパスを意味し、数字はフィルターのかかり具合を表します。

この数字は12→24→36というように、数値が大きくなるほど傾きが急になっていくので
「LP12」よりも「LP24」のほうがフィルターのかかり具合がキツくなります。

 

説明だけではチョット分かりづらいと思ったので、LP12とLP24の波形画像も載せてみました。
*図の赤矢印はカットオフ部分です。
<図6-12>ローパス(LP12)【frq(64)】
図6-12.PNG
LP12は傾きが緩いため、フィルターも自然な感じにかかってくれます。
ただ倍音はあまりカットされないので音のキレは悪くなります。

<図6-13>ローパス(LP24)【frq(64)】
図6-13.PNG
逆にLP24のほうは傾きが急なため、フィルターも大胆にかかってくれます。
ただその分ツマミの変化に音が敏感に反応しすぎるので
滑らかさのないサウンドになってしまいます・・

そしてもう1つのローパス(LPDL)ですが、これはローランドTB303などに搭載されていた
ダイオードラダー型をモデルにしたローパスフィルターです。Synth1の製作者によれば
LP24よりも暗くて太い音なので、シンセベースによく合うらしいですね・・

ローパスフィルターが3種類もあると迷ってしまいそうですが、音作りに正解はないので
実際に試してみて、自分の好みにあったモノを選択すればいいと思います!

 

 

 

5.スペクトラムアナライザーで見た各フィルター

上記の説明だけでは分かりづらい部分もあると思うので、各フィルターを視覚的に見てみましょう!スペクトラムアナライザーはフリーソフト「Blue Cat’s FreqAnalyst」を使用しました。
<ローパスフィルター>
(図6-14)カットオフ最大

図6-14.PNG
ローパスは低域を通すフィルターなので、カットオフを最大にすることでほぼ全ての音を通します。

(図6-12)カットオフ真ん中(64)
図6-12.PNG
カットオフを真ん中に設定することで、赤矢印も真ん中あたりまで移動してきました。
図6-14に比べると、高音域がカットされているのが分かりますね♪

(図6-15)カットオフ最小
図6-15.PNG
カットオフを最小に設定したので、殆どの音がカットされて無音状態になりました。図6-15では波形の
揺れが確認できますが、これは人間が聴き取ることが出来ないレベルの周波数なので聞こえません。

 

<ハイパスフィルター>
(図6-16)カットオフ最小

図6-16.PNG
ハイパスは高域を通すフィルターなので、カットオフを最小にすることでほぼ全ての音を通します。

(図6-17)カットオフ真ん中(64)
図6-17.PNG
カットオフを真ん中に設定することで、赤矢印も真ん中あたりまで移動してきました。
図6-16に比べると、低音域がよりカットされているのが分かりますね♪

(図6-18)カットオフ最大
図6-18.PNG
カットオフを最大に設定したので、図6-17よりも中音域がカットされているのが分かります!
ただSynth1は低域カットが弱いせいか、ローパスのようにバッサリとはいかないですね・・(^^;)

ちなみにDAWソフト「SONAR X1」に付属されていたソフトシンセ「PSYNⅡ」に
図6-18と同じ設定で試してみると、こんな感じになりました!
(図6-19)PSYNⅡにカットオフ最大
図6-19.PNG
同じ設定でもフィルターのかかり具合は全然違いますねw

<バンドパスフィルター>
(図6-20)カットオフ最小

図6-20.PNG
バンドパスは指定した周波数付近のみを通しますが、カットオフが最小なので「ローパスのカットオフ
最小(図6-15)」に近い波形になります。ただバンドパスのバンド幅が広く設定されているため
「ローパスのカットオフ最小(図6-15)」よりもフィルターのかかり具合が緩くなっています。

(図6-21)カットオフ真ん中(64)
図6-21.PNG
カットオフを真ん中に設定することで、赤矢印も真ん中あたりまで移動してきました。丁度真ん中なので
「ローパスのカットオフ真ん中(図6-12)」と「ハイパスのカットオフ真ん中(図6-17)」を
組み合わせたようなフィルターになっていますね(^^)

(図6-22)カットオフ最大
図6-22.PNG
バンドパスは指定した周波数付近のみを通しますが、カットオフが最大なので
「ハイパスのカットオフ最大(図6-18)」に近い波形になります。

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