【図解】今さら聞けない!インサートとセンドリターンの違い
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エフェクトの接続方法には、インサートとセンドリターンの2つがあります。基本中の基本でありながら、「実は違いがよく分からずに使っている」という方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、インサートとセンドリターンの仕組みと使い分けのポイントを、図解を交えて分かりやすく解説します。
インサート(Insert)

インサートは、音の通り道に直接エフェクトを入れる接続方法です。上の図のように音の信号がそのままエフェクトを通過するため、原音(元の音)そのものが変化します。
そのため、音のキャラクターを根本から変えるイコライザーやコンプレッサーなどは、この接続方法を使います。
・コンプレッサー:音量のばらつきを抑える
・ディストーション:音を歪ませて迫力を出す
・ノイズゲート:不要なノイズを削除する
ボーカルトラックにイコライザーを「インサート接続」したイメージ図がこちらです。ボーカルトラックに直接イコライザーを挿入し、音を加工して出力します。

そんなインサート接続には、以下のような特徴があります。
原音そのものを、しっかりと加工できる
エフェクトの接続順を自由に変更できる
センドリターン(Send/Return)

センドリターンは、原音を分岐させて「別のルート」でエフェクトを通す接続方法です。上の図のように元の音はそのまま通すため、原音を残したままエフェクト音をプラスできます。
そのため、音の広がりや空間の響きを加えるリバーブやディレイでは、この接続方法をよく使います。
・ディレイ:音にやまびこを加える
・コーラス:音に厚みや広がりを出す
ボーカルトラックにリバーブをかける「センドリターン」のイメージ図がこちらです。ボーカルトラックから原音をエフェクトトラックへ送り、リバーブをかけてエフェクト音を出力します。

そんなセンドリターン接続には、以下のような特徴があります。
原音を変えずに、エフェクト音を足すことができる
共有エフェクトの設定を、まとめて変更できる
インサートとセンドリターンはどう使い分ける?
インサートとセンドリターンは、エフェクトの目的で使い分けます。ここでは、あえて本来とは逆の接続方法を試し、なぜ使い分ける必要があるのかを確かめてみましょう。
リバーブをインサート接続すると、どうなる?
リバーブは、一般的に「センドリターン接続」で使用します。もし、これを普段の「インサート接続」にしてしまうと、どのような不都合が起きるかを見てみましょう。
1.それぞれのトラックにリバーブをインサートしてみます。

2.リバーブの響き具合を変えるため、まずはボーカルにある「リバーブA」のパラメーターを調整します。

3.インサート接続は「トラックごとに完全に独立している」ため、どれだけ頑張って調整しても、変わるのはその1トラック分だけです。

4.つまり、リバーブをそれぞれのトラックにインサートしてしまうと、全体の響きを揃えるためにすべてのリバーブを順番に調整しなければいけず、とても手間がかかります。

5.一方、センドリターン接続の場合は、1つのリバーブをすべてのトラックで共有できます。

6.そのため、エフェクトトラックにあるリバーブのパラメーターを調整するだけで、すべてのトラックにその効果が反映されます。

7.また、4つ起動していたリバーブを1つに集約できるため、PCへの負荷も劇的に軽減されます。

イコライザーをセンドリターン接続すると、どうなる?
イコライザーは、一般的に「インサート接続」で使用します。もし、これを「センドリターン接続」にしてしまうと、どのような不都合が起きるかを見てみましょう。
1.ボーカルのトラックにイコライザーをセンドリターン接続してみます。

2.低音をカットするために、エフェクトトラックにあるイコライザーのパラメーターを調整します。

3.しかし、センドリターンは原音をそのまま通し、エフェクト音だけを追加する接続方法です。

4.そのため、エフェクトトラックで低音をカットしても、原音の低音はそのまま出力されてしまいます。

5.一方、インサート接続であれば原音そのものが変化するため、低音をカットした音だけが出力されます。

まとめ
今回はインサートとセンドリターンの仕組みと使い分けのポイントを、図解を交えて分かりやすく解説しました。
この2つを正しく使い分けることで、理想のサウンドに一歩近づくことができます。どちらを使うか迷ったときはいつでもこの記事を振り返り、日々の楽曲制作に役立ててください。
